Zuluアーティストの物語

Glass Beads & Wire アーティスト: PEARL
South Africa 

LUXURY INTERIOR DISPLAY ART
The heart of handmade culture

Kwazulu-Natal 州のズールー族が作る伝統的な手作り文化に関する南アフリカ独自の物語。

こちらの芸術は、南アフリカのズールー族によって1960年代に母から子へと受け継がれる伝統文化として始まりました。この作品は、ソフトワイヤーとビーズを使い手作業で編みあげていきます。現在では、熟練したアーティストらの手により、カラフルでさらにデザイン性が高い作品を展開しています。南アフリカの豪華なサファリホテル、リゾート、ホテル、ロッジなどで見かけることができます。

彼女「PEARL」のデザインはすべて、自身によりデザインし作り上げられた唯一無二の作品です。 ユニークで現代的な彼女の世界観はどのインテリアにもマッチすることでしょう。

The Zulu Story

 南アフリカには実用的な物、例えばボトルなどにワイヤーやビーズ細工で装飾する長い歴史があります。19世紀以降は杖や嗅ぎタバコの容器などの高級品に金属線のディテールが追加されていきました。伝統的に植物繊維で織られたビールポットのカバーも、ワイヤーやビーズ細工で装飾されていました。電気通信の進歩に伴い、新しいタイプの電線、つまり電話線と呼ばれる多色のプラスチックでコーティングされた銅線が登場しました。20世紀後半にはより装飾的になり、その結果、ここで紹介されているより現代的でデザイン性の高いバスケットが生まれました。

 南アフリカのダーバン(都市)で夜勤をしていた警備員が、時間潰しの為に、本来、植物繊維で織られたビールポットカバーの替わりに、集めてきた電話線の切れ端を使い編み込み始めたのが最初だと言われています。誰が最初で誰に教えたかは謎に包まれたままのところはありますが、今日、このワイヤーアートの創造的な使用法は種類を増やし、アパルトヘイト後の南アフリカのズールー族の工芸品の枠を超え、アーティストが現代アートの要素を吹き込み進化を続けているのです。

 

 その結果、活気に満ちた独特の新しいフォーク形式が生まれ、国際的な注目を集めています。 現在、テレフォンワイヤー及びコイルバスケットは、南アフリカ製品とズールーランドの持続可能な文化産業の成長市場の中心となっています。

ルワンダの手作り文化と伝統についての物語

A love, peace and unity basket art
葉っぱから作った
アーティスト: JUNE
RWANDA

INTERIOR WALL ART BASKET

【Peace Basket : 平和のかご】と呼ばれるルワンダの平和の象徴のバスケットは高いクオリティーと個性的なデザインでも知られています。一見機械で編込まれたかの様なクオリティーの高さですが、全てにおいて手作業なのです。

 芯材として使われているのはイシンギ草。そこにサイザル麻から繊維を抽出し、洗浄、乾燥、染色、乾燥を経て漸く材料として整った糸を芯に巻き付けて編上げていきます。それらの全てを手作業で行い、ひと針ずつバランスよく編むにはセンスだけでなく根気の要る作業です。

 また、バスケットに描かれる個性的なデザインの全てに平和へのメッセージが込められ、Peace Basketと呼ばれる所以でもあります。

The Rwandan Story

ルワンダ共和国はアフリカ内陸の小国で、別名「千の丘の国」あるいは「アフリカのスイス」とも呼ばれるように、平均標高が1,600mの高地が国土を占めています。農地に恵まれ、過ごしやすい気候も相まって人口密度はアフリカで一番の国家です。

 

 その美しいルワンダ国内で1994年、80万人の命がたった100日間で失われるという民族間での歴史的ジェノサイドが起きたのです。その悲しく暗い歴史から立ち上がろうとした女性たちによる平和への願いがバスケットに込めれているのです。「Peace Basket」・・・昨日まで近隣住民や友人同士だった者同士が対立し殺し合う。その深く傷付いた心をどうやって癒していったのか。平和な国で過ごせている私たちには想像すら出来ない現実なのです。バスケット作りは、暴力的で分裂的な時代を経て、女性たちは崩壊した国家の破片を拾い集めるかの如く、内戦の傷跡の困窮した生活を生き延びるために必要不可欠なものだったのです。そして、その内なる思いをバスケットの絵柄に込めたのかもしれません。

  夕方になると、女性や少女たちが集まって楽しそうにおしゃべりをしながら籠を編みます。世代を超え、近所の人や家族の絆を深めている昔ながらの風景には、かつて対立しあった民族同士が手を取合い、大虐殺で夫を失った者、障害などで弱い立場にある女性を中心として協同組合が作られました。そこから産まれた商品はフェアトレード輸出業者に提供するようになったのです。

ジンバブエの手づくりかごの物語

Life &Beauty Baskets
made by artist SELA
ZIMBABWE

INTERIOR WALL ART BASKET

トンガバスケットを作っているのは、南アフリカのお隣の国、ジンバブエで暮らすトンガ族の女性たち。アフリカではビンガバスケットの名で知られていて、素材はイララと呼ばれるパーム椰子の葉。それをトンガ族の女性たちが草木染を施し、ひとつひとつ編み上げています。

 材料を収穫するために、女性たちは斧を使い、村の周囲の茂みに生える地元のイララヤシの葉を切り取ります。椰子の茎は非常に硬く鋭利なナイフを使い根元から切り離していきます。

 バスケットの作成日数は小さめのバスケットで3~10日、30㎝を超えるものは2週間以上かかり、約1カ月かかる大きなものまで。

こうして作られたトンガバスケットは、軽くて丈夫なので収穫した野菜やハーブを入れたり、パンの粗熱をとったりと普段使いにも優秀。また、ウォールデコとして和室に飾っても自然と調和します。

The Zimbabwean Story

A life and beauty interior wall basket

トンガ族が暮らすのは、ジンバブエの中でも特に人里離れた地、ビンガ地区の渓谷。1950年代半ば、世界最大のダム建設によりカリバ渓谷上流で暮らしていたトンガ族は避難民となり移り住むことを余儀なくされました。コミュニティーが分断される中、コミュニケーションツールとして作られるようになったといわれます。

 デザインは主に自然からインスピレーションを得たものが多く、例えば季節の植物や花や鳥など、彼らの歴史と風土織り混までています。また植民地戦争の時にはデザインを通して夫とのコミュニケーションをとったとも言われています。また彼らのライフイベントには欠かせないもので、結婚・出産などの大きな節目の際には当時が思い出せるような柄を編込んで部屋に飾ります。



彼らにとってのバスケットとは、自身の歴史を追憶する為の大切なツールと思いが込められた無くてはならない生活の一部なのです。

 SELA は 7 人兄弟の中で育ちました。10代の頃、彼女は隣の村の女性から織り方を学びました。そしてこの工芸品に夢中になり、それ以来ずっと織り続け、現在は自分の子供達を学校に通わせることができているのです。

 フェアトレード商品を扱うことでトンガ族の女性の経済的自立と子供たちの教育支援の手助けが出来ることも目的の一つと考えています。